意識しない人はあまり聞いた事が無い言葉かもしれません。
「光害」動画内では(ひかりがい)と呼んでいます。
光害の原因は必要のない方向に放たれている光の事をいいます。
実は「環境汚染」の一つでもあるのです。
光害には2種類あります。
「過剰照明」と「スカイグロー」の2種類です。
過剰照明とは必要以上の光が使われている照明、誰もいないのについている照明、街灯や野外照明、スタジアムなどの光が当てはまります。
「スカイグロー」とは空がオレンジ色や黄色に輝いている状態です。
周りに街灯が無いところにいるときに街の方角を見ると街があろう場所の空だけ黄色くなっている事はありませんか?
その現象がスカイグローです。
スカイグローでは空が黄色くなっているので星はすごく見えにくくなります。
■生物に及ぼす影響
まだ光の影響で人体にどのくらい影響があるのかはまだ未知数だそうですが、自然界では確実に光害での影響が出ています。
たとえば、渡り鳥は光害の影響を受けています。なぜかというと、高いタワーやビルの照明に惑わされ方向感覚を失うのです。その結果、ビルに追突して死んでしまうそうです。光害によって死んでします鳥は毎年500〜5000羽の鳥がビルやタワーに追突して死んでいるといわれています。
ウミガメの赤ちゃんはタマゴから生まれたら本能的に明るい方向に進んで行きます。
それは月の明かりや星の明かりが海に反射して明るくなっていたからです。しかし、今では街灯や建物の光に惑わされて街の方向に進んでいき脱水症状になったり車にひかれたりして死んでしまうウミガメが増えました。
あと、蛾は街灯の光にあつまり飛ぶのをやめてしまい他の生物に食べらてしまったり、カエルは明るいところでは鳴くのを辞めていまい繁殖のチャンスを逃してしまいます。
■人体に及ぼす影響
過剰照明は屋外だけでなく屋内でも起こります。
オフィスなどの照明で目の疲れ、頭痛、ストレスなどが起こります。今では照明の他にもパソコンのディスプレイの光の影響で目の疲れ、頭痛などが起こるとも言われています。
そして、おどろく事に夜に光をあびると乳がんの発生率が上がるといわれています。夜に光を帯びるとメラニンの分泌が抑制されます。その結果、不眠症になると同時にがん細胞の成長も進行します。
もちろん、光害が大きくなると天文学に大きな影響があります。
天文台が街から離れたところにあるのはそのためです。
光害を無くすにはどうする?
さいわいに光害は他の環境汚染に比べて簡単に、そして、すぐに改善できます。
小さい改善ですが、玄関の明かりをつけっぱなしにしない、夜は早くねる、このでも改善できます。
国際ダークスカイ協会が言うには
「満天の星空を失うことは森林など他の自然財産を失うことと同様、環境と人類にとって悲惨的な結末だ」
国際的にみると各地で星空を守る動きが出てきてアリゾナ州フラッグスタッフは「ダークスカイ・シティ」を宣言し照明規制条例などいろいろな取り組みをしています。
ベルギーでは毎年「光害を考える日」を実施しています。
今ではきれいな星空を見るには山の方に行くか、海外の星空がきれいな所にいくか、それてもプラネタリウムか。
この選択肢だと思います。
しかし、ひとりひとりの努力で窓を開ければきれいな星空を見ることも可能なのです。
世界の星空を守る運動で「国際ダークスカイ協会」という団体があります。
このサイトでは星空を守る運動を行っています。